循環器内科

 心臓、大血管および末梢血管に病気をもった方を主たる対象に、医療を提供しています。急性期病院としての責務を果たすべく24時間体制で、地域の皆様の救命にあたることを使命としています。年間の急性心筋梗塞受け入れは100-120で総体としての平均在院日数は13日です。
 他方疾患の安定期、慢性期にあっては当院の基本的業務とせず、地域の他の医療機関と連携する方針です。慢性期にあっては他院への転院をお願いしていますのでご協力お願いします。循環器科が行っている主な治療を紹介します。


経皮的冠動脈形成術(Percutaneous coronary intervention: PCI)

 私達の扱う代表的な疾患は心筋梗塞や狭心症です。心臓を栄養する動脈が閉塞または狭まることが原因ですので、血行を再建することが救命や症状軽減につながります。
 経皮的冠動脈形成術は、局所麻酔下に内側から血管を拡げる方法で、低侵襲かつ迅速に施行することが可能です。私達は、冠動脈形成術を積極的に進めてきており、多くの方を治療してきました。
 昨年一年間で700例以上のカテーテル検査を行い300数十例の治療実績があり、道南で随一の実績です。


日帰り心臓カテーテル検査のメリット

心臓カテーテル検査が必要な患者さんにとって、入院せずに日帰りで検査を受けるメリットはたくさんあります。代表的なものとしては
・医療費の自己負担減: 最大約3万円の軽減(実施する検査により異なる)
・仕事を長く休めない方(自営業、会社員など)
・子供や老人がいて家を空けられない方
・院内感染の危険性が少ない
・入院によるストレスが少ない
・病室での生活に不安のある方(老人など)
このような方々にお勧めしています。

患者さんの条件

日帰り手術の適応疾患なら、誰もが受けられるという訳ではありません。
検査後自宅で安全に療養していただく必要があるため、以下の条件に合致する必要があります。
・日帰り検査を希望
・生活が自立している
・比較的自宅が病院に近い
・協力者(家人、友人など)がいる
ことなどがあげられます。

 当センターでは、より安全に安心して検査を受けていただくために、事前に疾患や検査のことを詳しく説明しています。またセンター内の回復室には、皆様の安全を確保するための必要器材、薬品などを常設しています。


デバイス治療

 心臓に植え込む器械(デバイス)を用いた治療です。
 ペースメーカーは、心臓のリズムが非常にゆっくりとなり、このため意識を失ったり、めまいや全身倦怠感といった症状を伴う場合に用いられます。
 洞不全症候群、完全房室ブロックなどが代表的な疾患です。
 植込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator: ICD)は、ペースメーカー機能に加え、心室細動、心室頻拍といった瞬時に生命に関わる重症の不整脈の治療目的で用いられます。さらに、心筋梗塞や拡張型心筋症など心臓のポンプ機能が損なわれた重症の心不全に対して、両室ペースメーカーによる心臓再同期療法(CRT)を行っています。
 現在、デバイス療法の手術件数は、年間約70、道南地区有数の実績です。


経皮的カテーテル心筋焼灼術(カテーテルアブレーション)

 不整脈の根治療法です。局所麻酔で心臓内の不整脈の原因部位に熱を加えます。
 WPW症候群、発作性上室性頻拍、心房粗動、発作性心房細動、心室頻拍などが対象となります。これにより、多くの方が薬物療法なしに発作から解放され、快適な生活を送っておられます。現在は専門施設の協力で不定期に行っています。


TAVI(経カテーテル大動脈弁置換術)

道南地域で初めて(1例目)のTAVI(経カテーテル大動脈弁置換術)手術が行われました。

 これまで、本来手術が必要とされる大動脈弁狭窄症患者の3割以上の方が、高齢であることや手術リスクが高いことから外科手術を受けられずにいました。これらの患者さんの予後は非常に悪く、根本的な治療を行えず悪化して行くのが現状でした。
 このような患者さんに対し、バルーンによる弁形成術(BAV)が行われていましたが、一時的に弁口面積が広がり症状が改善するものの、数ヶ月から一年程で再狭窄をきたし、予後の改善につながらないということが判ってきました。
 このような問題点を克服するため、バルーンで大動脈弁を拡張後、さらに弁を留置する治療法がフランス、ルーアン大学のAlain Cribier教授により考案され、2002年に初めてこの治療法で一人の尊い命が救われました。この方法は日本でも2013年から可能となり、器具の改良や経験、知見の蓄積により、年々安全性が向上しています。
昨年11月に当院はTAVIを施行する施設として認定され、本年3月24日には実際にこの方法により治療が行われました。

「大動脈弁狭窄症」と診断された患者さんへ(PDF)

TAVIを受ける患者さんへ(PDF)

北海道のTAVI(経カテーテル的大動脈弁置換術)認定病院

28. 医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院
33. 北海道大学病院
39. 北海道公立大学法人 札幌医科大学附属病院
79. 市立函館病院
84. 社会医療法人 孝仁会 心臓血管センター北海道大野病院
88. 医療法人札幌ハートセンター 札幌心臓血管クリニック
92. 旭川医科大学病院

平成28年3月25日現在 全国で94施設認定 北海道では7施設。